
各種診療内容について
予防接種
お子様の予防接種
子宮頸がん、BCG以外の予防接種を施行しております。希望される方は前日までに電話での予約をお願いします。
予防接種スケジュールについては、日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュールをご参照ください。
インフルエンザワクチン
12月上旬までの接種をお勧めします。12月中旬頃には品切れになる可能性がありますので、お早めにお越しください。
確実に打ちたい方は予約をお願いします。
2回接種の必要な13才以下のお子様は11月上旬に1回目、12月上旬に2回目の接種をお勧めします。
肺炎ワクチン
65才以上の方は肺炎ワクチン(肺炎球菌ワクチン)の接種が推奨されていますのでご検討ください。
65才の方のみ助成金がでますので、是非ご利用ください。詳しくは厚生労働省のページをご参照ください。事前予約をお願いします。
帯状疱疹ワクチン
50才以上の方は帯状疱疹になる可能性が高く、80才までに3人に1人が発症するとされます。発症した方の2割で長く痛みが続く帯状疱疹後神経痛を合併するため、予防接種が推奨されています。ワクチンには「生ワクチン」と「不活化ワクチン」の2種類ありますが、予防効果を考えると、費用は高くなりますが不活化ワクチンを強くお勧めします。助成金がありますので是非ご検討ください。
その他のワクチン
A型肝炎、B型肝炎、狂犬病、破傷風など、施行しております。電話での予約をお願いします。

ABC検診のすすめ(胃がんリスク検診)
ピロリ菌とは?
ピロリ菌は、胃内に住み着く細菌で、胃・十二指腸潰瘍、慢性胃炎(ここでは慢性活動性胃炎を指します)、胃がん、胃の悪性リンパ腫等様々な病気を引き起こします。
ピロリ菌感染の原因として、かつて井戸水がやり玉に挙げられていましたが、井戸水が問題なのではなく、家族内感染が多いことが明らかになってきました。
親や祖父母の唾液を介して3才までに感染することが多いようですので、唾液の付いたお箸の使い回し、回し飲みなど、注意が必要です。
ピロリ菌は胃癌の元凶
12月上旬までの接種をお勧めします
ピロリ菌感染は、胃に慢性炎症を生じ、その結果胃粘膜の萎縮が進みます。胃の萎縮が進むほど、胃がんが発生しやすくなり ます。胃がんは、年間10万人が罹患し(罹患率1位)、年間5万人が亡くなっています。がん死亡率では男性で2位、女性で3位となっています。
胃がんも初期でみつかれば、内視鏡治療で完治できるのに残念なことです。
そもそも、ピロリ菌を退治していれば、がんにならないで済んだ可能性が高いのです。
未だに「症状がないから胃は健康だ」と思っている方も多いですが、症状の有無でピロリ菌感染は判りません。
ABC検診とは
ABC検診は、血液検査で出来る胃がんリスク検診です。
ピロリ菌感染の有無と胃の萎縮の程度を調べることで、胃がんのリスクが高い方を拾い上げる検査です。
具体的には、ピロリ菌感染の有無 (ピロリ菌IgG抗体)と胃粘膜萎縮の程度(ペプシノゲン値)を測定し、胃がんになりやすい状態かどうかをA~Dの4群に分類します。胃がんになる危険度 がきわめて低い、ピロリ菌の感染がなく胃粘膜が健康な人たち(A群)は原則として胃カメラは不要です。
ピロリ菌に感染していて胃粘膜に萎縮のあるがんの危険性の高い人たち(B~D群)には、胃カメラをお勧めします。無症状のうちに、早期がんを発見できれば、胃カメラによる切除で、ほとんどの方が完治しま す。
また、ピロリ菌感染が判明すれば、健康保険でピロリ菌を退治できます(その場合、胃カメラを受けていることが条件です)。


毎年バリウム飲んでいるので自分は大丈夫です??
結論から言うとダメです。バリウムを飲む前にピロリ菌感染の有無を調べましょう。
ABC検診は、既に一部の自治体では効率の悪いバリウム健診にとって替わられています。
バリウム検診とABC検診を併用する自治体も出てきました。何故でしょうか?
バリウム検診では、判定医によっては慢性胃炎 が“異常なし”と判断され見逃されているのが現状です。
バリウム検診で異常なしと書かれている方に胃カメラを受けて頂くとピロリ菌感染による胃炎がみつかるのは普通のことなのです。
私は以前バリウム検診の読影に携わっていたので、実情をよく理解してるつもりです。有所見率は何パーセント程度にしておいてとか指示されたりしてました。さすがに最近になって萎縮性胃炎で引っかけてくれるようになってきましたが、将来、胃がんにならないためには、ピロリ菌に感染しているかどうかを知っておくことが重要です。
胃癌はピロリ菌退治で予防できるのです。感染していれば除菌して胃癌を予防しましょう。
バリウムは毎年飲んでいても胃カメラを受けたことのない方、胃カメラを受けたがピロリ菌感染の有無が不明な方、胃カメラを受けるのが怖い方には、ABC検診を強く勧めます。
ABC検診は、現時点で保険適応はありませんので、3000円少々の自己負担金をいただいています。食事の有無にかかわらず、いつでも出来ますのでご相談ください。
ABC検診で引っかかったら
胃カメラを受けて頂きます。
保険診療でピロリ菌除菌を行うには胃カメラを半年以内に受けていることが条件になります。
現時点で胃癌がないことを確認した上で、除菌療法となります。

禁煙外来
喫煙による健康被害
喫煙は、肺気腫、喉頭癌、食道癌、肺癌、膵臓癌、脳梗塞、心筋梗塞などさまざまな病気の発生リスクを高めるだけでなく、周囲の方の健康にも悪影響を及ぼします。
更に金銭面も馬鹿になりません。1日1箱430円とすると、年間約15万7000円、1日2箱で約31万4000円が健康を損ねるために使われているのです。
因みに、肺癌の場合、死亡率は、男性で1位、女性で4位(女性の1位は大腸がん)です。
発見時に病気が進んでいることが多く、治療成績が悪い事が、肺がんの死亡率が高い原因とされています。自覚症状が出た後の予後は数ヶ月です。
喫煙習慣のある人が肺がんになるリスクは、吸わない人の4~5倍、他のがんになるリスクも、喉頭がん3倍以上、食道がん2倍以上、胃がんや膵臓がん1.5倍以上。更に、肺癌は胸部レントゲンで見つけるのが難しいケースがあります。
心臓や血管の影に隠れてしまうところにできる肺がんの発見は難しく、CTで見つけられる肺がんの7割は、胸部レントゲンで見つけることが出来ません。怖いですね。
肺癌のハイリスクは、50才以上で、喫煙指数【喫煙本数×年数】=600以上の人です。ハイリスクに該当する方はCTをお勧めします(当院で施行可能です)。
禁煙治療は保険診療で
当院では、チャンピックスという内服薬による禁煙治療を行っています。
当院では保険診療で治療を受けることができます。医療費は3割負担の方の場合、12週間の治療で約2万円です。
禁煙を成功させるには
禁煙成功率は、12週間の内服治療で約50%です。
成功率が高いととるか低いととるかは人それぞれかと思います。
最近チャンピックスとニコチンパッチの併用で禁煙率を高めることが出来るという報告がありますが、併用療法の保険適応はありません。
禁煙を失敗してしまう人の特徴は、途中で治療を中断してしまう方、職場が禁煙になってない方、家族や友人が喫煙している方です。治療は最後まで継続すること、周りの人に協力してもらうことが重要です。
初回治療で失敗された方は2回目も失敗する確率が高いです。一回で成功させましょう。
本当はタバコを止めたいけれども止められないという方は、是非ご相談ください。